歌棄(うたすつ)という地名の由来

こんばんは。小西正尚です。
今日は、「歌棄(うたすつ)」という地名の由来についてご紹介します。

寿都の地名「歌棄」=うたすつ

歌を棄てると書いて歌棄「うたすつ」、いったいどういう意味なのでしょうか?知らない方は、「うたすて?」「うたき?」と読んでしまうかもしれません。

私のご先祖がここ寿都の歌棄に根を下ろしたのは、150年以上も前のこと。

アイヌ語「オタ・シュツ」が語源

現在、歌棄と呼ばれている地域は、もともとはアイヌの人たちの言葉で「オタ・シュツ」と呼ばれていたそうです。
「オタ・シュツ」とはアイヌ語で「浜の草原が尽きる砂原に掛かる辺り」「砂浜の元・根」という意味を持つそうです。砂浜地帯から岩磯地帯に入っていく端、という感じなのでしょうか。

「寿都(すっつ)」という地名もご存知の通り、アイヌ語からきています。
『北海道蝦夷語地名解』によると、語源は「シュプキペッ」というアイヌ語で、「矢柄に用いる芽のある川」という意味だそうです。

ヲタスツから歌棄へ

江戸時代になると、松前藩によって「ヲタスツ場所」として、和人がアイヌの人たちとの交易を行う商場として繁栄しました。
ニシン、サケ、ナマコなどの海産物と、アイヌの人たちは日用品を求めて集まっていたのです。

こちらの記事も大変分かりやすく歌棄のことが紹介されていますので、読んでみてください。

歌棄(うたすつ)から、寿都のまちを眺めてみれば(北海道マガジン「カイ」)

寿都の歴史、今度もまたご紹介していきたいと思います!

小西正尚
Konishi Masanao